2022-02

生物工学一般

愛媛初!白亜紀首長竜化石の発見~道後白亜紀層からの首長竜歯化石の確認~

愛媛県道後姫塚の白亜紀の地層(約7400万年前の和泉層群基底部分)から爬虫類遊離歯化石を発見し、首長竜歯化石 (エラスモサウルス科)の可能性が高い事を確認しました。
生物化学工学

母親マウスは鼻で血を感知して探索・リスクアセスメント行動に出る~体外に出た血中ヘモグロビンが化学感覚 シグナルとなる~

マウスは外界にある血を鼻の中に取り込み、血中のヘモグロビンが化学感覚シグナルとして感知されることが明らかになりました。鼻に入ったヘモグロビンは、鼻腔下部に存在する鋤鼻(じょび)器官の神経組織に存在するGタンパク質共役型受容体の一つVmn2r88で受容されます。母親マウスでは、脳の視床下部の腹内側核背側部(VMHd)にヘモグロビンシグナルが伝達され、探索・リスクアセスメント様行動が表出することがわかりました
生物化学工学

メスで規則的な排卵をおこさせる脳内のしくみ ~メダカの脳を丸ごと使った神経活動の解析~

遺伝子改変したメスメダカの脳を丸ごと用いて神経活動を解析することで、脳内GnRH1ニューロンの高頻度の活動が規則的排卵を起こすことを発見しました。成熟卵巣から出されるホルモン信号と朝夕を知らせる何らかの時間信号がGnRH1ニューロンに伝わることで、このニューロンが活性化されることを明らかにしました。
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生物化学工学

「友達」を記憶する、海馬の神経活動パターン~なぜ自閉症は友達を記憶しづらいのか?~

「友達についての記憶」を思い出している時に、記憶を貯蔵する海馬のニューロンがどのように活動をしているのかを、マウスを用いて明らかにしました。起きている時も寝ている時も、友達を思い出す時には、いつも決まった組み合わせのニューロンの集団が、決まった順番で活動していました。さらに友達を覚えづらい自閉症スペクトラムでは、この脳活動のパターンが乱れていることを発見しました。
細胞遺伝子工学

原始内胚葉幹細胞の樹立に成功~試験管内胚再構成の実現への第一歩~

マウス胚盤胞を特殊な培地で培養することで、PrES細胞を樹立できることを発見しました。PrES細胞を胚盤胞に注入したところ、原始内胚葉に速やかに取り込まれ、卵黄嚢の派生に寄与することが分かりました。原始内胚葉を欠失させた胚盤胞にPrES細胞を注入し、偽妊娠マウスの子宮に移植したところ、全ての原始内胚葉系列の組織が派生し、正常な仔マウスが生まれました。PrES細胞、ES細胞、TS細胞を試験管内で組み合わせて作製したETP複合体を偽妊娠マウスの子宮へ移植した結果、一部が着床し、卵黄嚢様の組織に囲まれた幹細胞由来組織が派生しました。
医療・健康

SARS-CoV-2オミクロン株による中和抗体回避と感染指向性の変化

新型コロナウイルスの「懸念される変異株(VOC:variant of concern)」である「オミクロン株(B.1.1.529, BA系統)」が、デルタ株と比較して、治療用抗体製剤やワクチンの2回接種によって誘導された中和抗体に対して抵抗性があることを明らかにしました。
医療・健康

脳梗塞発症後早期の直接作用型経口抗凝固薬服用開始:「1-2-3-4 日ルール」の提唱

RELAXED研究とSAMURAI-NVAF研究の統合解析結果に基づき、脳梗塞発症後早期の直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)の適切な服用開始日として「1-2-3-4 日ルール」を提唱しました。
生物工学一般

AIを用いてマウスのグルーミングを検出

AI(畳み込みニューラルネットワーク)を用いて、マウスを撮影した動画から自動的にグルーミング(毛づくろい)を検出する方法を開発した。
細胞遺伝子工学

ヒトサイズに近いバイオ人工肝臓を使った移植実験に世界で初めて成功~臓器再生医療の実現化を加速~

動物の肝臓から主にコラーゲンなどの有効成分を残しバイオ臓器骨格を取り出す「脱細胞」という技術を応用して、世界で初めてヒトにも応用可能な大きさのバイオ人工肝臓を作製し、動物での移植を成功させました。このバイオ人工肝臓にはブタの細胞が使われており、慢性肝不全のブタに移植したところ、1ヶ月に渡って人工肝臓が機能し、肝障害の治療効果を示しました。
医療・健康

アジア人集団における遺伝的多型がマイクロRNA発現に及ぼす影響のカタログを作成

アジア人集団における遺伝的多型がマイクロRNA発現に及ぼす影響を網羅的にカタログ化した。個人の遺伝的多型情報からマイクロRNA発現量を予測する機械学習モデルを作成し、数十万人規模の疾患ゲノム情報に適用することで、多彩なヒト疾患の発症に関連するマイクロRNAを同定した。
医療・健康

2万人規模、国内最大のオンラインコホート構築からアルツハイマー病超早期の研究と治療を目指す『J-TRC研究』が新規ステージに

アルツハイマー病(AD)の早期・無症候段階にあたるプレクリニカル期ADの診断と治験に即応できるコホートの構築を目指す『J-TRC研究』が開始から3年を迎え、ウェブスタディに7,540名、オンサイト研究に333名と、本邦最大級規模の研究参加が達成されました。オンサイト研究参加者のうち、プレクリニカル又はプロドローマル期ADに相当するPET検査でのアミロイド上昇者の比率は25.5%であり、血漿Aβ42スコアはPETの結果を高率に予測しました。
生物工学一般

新規光駆動型イオンチャネルの構造解明と高性能分子ツールの創出~神経科学に光を当てる~

光刺激によって陽イオンを輸送するタンパク質、チャネルロドプシンの中でも近年特に注目されているChRmineについて、クライオ電子顕微鏡を用いてその立体構造を決定し、ChRmineがイオンチャネルとして機能する仕組みを明らかにしました。得られた立体構造の知見を利用して、自然界には存在しない改変型ChRmineを作製し、分子ツールとして用いることでより発展的な光遺伝学実験を可能にしました。
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