2022-03-01

生物化学工学

流⽔産卵性ナガレヒキガエルと⽌⽔産卵性アズマヒキガエルの個体発⽣比較

山間渓流中に産卵する日本固有種ナガレヒキガエル(Bufo torrenticola)の詳細な発生段階図表を作成しました。世界で標準とされているカエルの発生段階図表を参照して作成することで他のカエルと比較しやすい形にしました。さらに、止水中に産卵する近縁種のアズマヒキガエル(Bufo japonicus formosus)の発生との比較や、止水環境で飼育したナガレヒキガエルの発生との比較を通して、ナガレヒキガエルの渓流適応の実態解明を目指しました。
医療・健康

SARS-CoV-2オミクロン株は、ウイルスの病原性を弱め、ヒト集団での増殖力を高めるよう進化した

新型コロナウイルスの「オミクロン株(B.1.1.529, BA系統)」が、従来株に比べて病原性が低いことを明らかにしました。オミクロン株のスパイクタンパク質の細胞融合活性は、従来株やデルタ株に比べて顕著に低いことを明らかにしました。数理モデリング解析により、オミクロン株のヒト集団内における増殖速度は、デルタ株に比べて2~5倍高いことを明らかにしました。
医療・健康

SARS-CoV-2オミクロン株による中和抗体回避と感染指向性の変化

新型コロナウイルスの「オミクロン株(B.1.1.529, BA系統)」が、デルタ株と比較して、治療用抗体製剤やワクチンの2回接種によって誘導された中和抗体に対して抵抗性があることを明らかにしました。3回目のワクチン接種(ブースター接種)によりオミクロン株に対しても有効な中和抗体を誘導できること、治療薬として用いられている抗ウイルス薬がオミクロン株に対しても高い効果を示すことを明らかにしました。
医療・健康

不活動や糖尿病による筋萎縮のメカニズムを解明 ~血管の意外な機能と創薬への期待~

不活動(運動不足,低活動,活動量低下)や糖尿病の状態では,血管からDll4が放出され,筋線維のNotch2受容体を活性化させることで筋量の減少(筋萎縮)が誘導されるメカニズムを発見しました。「Dll4-Notch2軸」の働きを抑えると,不活動や糖尿病による筋萎縮を顕著に改善できること,さらに,過負荷による筋量の増大(筋肥大)を促進できることを見出しました。
生物工学一般

世界最大の花・ラフレシアの新産地とその生態の解明 ~地域社会による生息域内保全の促進に期待~

世界最大の花ラフレシアのマレーシア・サラワク州ナハ・ジャレー地域における新産地とその生態について報告しました。
細胞遺伝子工学

心筋組織の収縮・弛緩機能における心筋細胞の配向の意義~再生医療・疾患・創薬研究用心筋組織構築や心疾患の病態解明へ期待~

配向を制御したヒト心筋組織の作成に成功し、そのような心筋組織では心筋細胞が一方向性に収縮・弛緩するとともに、同期的収縮を促進することで、組織全体の収縮・弛緩機能が向上することを見出しました。再生医療や疾患・創薬研究用心筋組織開発のみならず、心筋細胞の配列の乱れを有する心疾患の病態解明など幅広い展開が期待されます。
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