大学院理工学研究科の今田弓女助教らの研究グループが東アジア最古の虫食い化石「潜葉痕」を発見しました

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2022-09-14 愛媛大学

愛媛大学院理工学研究科の今田弓女助教らの研究グループが、山口県の美祢市歴史民俗資料館に20年間展示されていたシダの葉化石から、“潜葉”(せんよう)の痕跡を発見しました。

潜葉とは、昆虫が植物組織の内部にトンネルを掘るように食べ進んで成長する行動です。植物の葉化石には、植物が生きていた時に昆虫に食べられた跡が残っている場合があり、こうした化石は、太古の植物がいかに昆虫などと関わっていたかを知る手がかりとして、近年注目されています。

今回発見された潜葉痕は、潜葉痕に残っている昆虫のフンの形状などから、ガ類または甲虫類によるものと推定されました。この化石は、後期三畳紀(約2億3000万年前)のものであり、潜葉痕の化石としては世界最古の記録の一つです。この発見は、植物を食べる昆虫の行動の起源と進化に重要な示唆を与えるものと注目されています。

本研究の成果は、令和4年3月28日にイギリスの国際学術誌Scientific Reports誌に掲載されました。また、令和4年10月2日まで、美祢市歴史民俗資料館において、潜葉痕化石の特別公開が行われています。

潜葉痕が見つかった桃ノ木層(山口県美祢市)のシダ植物、クラドフレビス・ネベンシス(Cladophlebis nebbensis)の化石[美祢市歴史・民俗資料館所蔵]潜葉痕のある部分を拡大した写真[美祢市歴史・民俗資料館所蔵]シシガシラの葉に潜るシダハナバエ類(ハエ目ハナバエ科)の潜葉痕(現生種)

論文

Oldest leaf mine trace fossil from East Asia provides insight into ancient nutritional flow in a plant–herbivore interaction.

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生物化学工学
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