RNA修飾による赤血球造血制御機構を解明~RNAのメチル化がDNA修復に必要~

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2022-11-10 京都大学

吉永 正憲 医学研究科助教、竹内 理 同教授らの研究グループは、RNAメチル化修飾酵素として機能するタンパク質METTL16が、赤血球の分化において重要な役割を果たしていることを見出しました。

ヒトの体内では毎日おおよそ2000億個の赤血球が常時作られていますが、この際の急速な細胞分裂や鉄取り込みによって、赤血球の前駆細胞である赤芽球はDNA損傷の原因となるストレスにさらされています。そこで赤芽球は高ストレス環境下でも分化を可能にするシステムを有していると考えられますが、その機構は今まで明らかではありませんでした。本研究ではRNAメチル化修飾酵素METTL16に着目し、この因子がDNA修復に関係する遺伝子の発現を正に調節することで赤芽球分化を可能にすることを見出しました。まずMETTL16を欠損した赤芽球においてDNA損傷が高頻度に起こり、著明な赤血球造血障害が起こることを見出しました。また、METTL16はDNA修復に関わる遺伝子群のmRNAにメチル化修飾を付加することで、これらの発現を正に制御することを明らかにしました。加えて、METTL16は核内でのRNA分解を担う核内エクソソームを介して標的mRNA発現を制御することを見出しました。これらの結果から、METTL16がRNAのメチル化により核内のmRNA代謝を調節することで、DNA修復ならびに赤芽球分化を制御する因子であることが示唆されました。今後、METTL16によるRNAメチル化を制御する方法を開発することで貧血や造血器疾患の治療法につながる可能性があると考えています。

本研究成果は、2022年10月28日に国際学術誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。

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図. RNA修飾酵素METTL16によるDNA修復調節を介した赤芽球分化制御機構

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研究者情報
研究者名:吉永 正憲
研究者名:竹内 理

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