ユビキチン化を標的としたタンパク質の「質」を改善する膵がん治療~膵がんに対する新たな治療戦略となる可能性~

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2024-12-12 東京大学

ユビキチン化を標的としたタンパク質の「質」を改善する膵がん治療~膵がんに対する新たな治療戦略となる可能性~

東京大学医学部附属病院 光学医療診療部の能登谷元聡 特任臨床医、消化器内科の岸川孝弘助教、藤城光弘 教授らによる研究グループは、ユビキチンリガーゼのひとつであるWWP1(WW domain containing E3 ubiquitin protein ligase 1)というタンパク質が膵がんにおいて異常に増加しており、WWP1の発現を阻害すると膵がんの増殖を抑制する効果があることを明らかにしました。

研究グループは、がん抑制遺伝子PTENがWWP1によってユビキチン化されるとその機能が抑制されることに着目し、WWP1の発現を阻害すると、がんの増殖を促進するPI3K-AKT経路が抑制されることを明らかにしました。さらにWWP1の阻害に相加効果を示す薬剤がPI3K-AKT経路の阻害薬であることを発見し、WWP1阻害薬との併用が膵がん治療における新たな治療戦略となる可能性を見出しました。がんにおけるユビキチンリガーゼの発現異常がもたらすタンパク質の機能変化についてはWWP1を含めて未解明な点も多く、難治がんである膵がんに対する新しい側面からの治療法の発展に役立つことが期待されます。

※詳細は添付ファイルをご覧下さい。

医療・健康
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