ジストニア原因遺伝子の機能解明~DYT6ジストニア原因遺伝子THAP1は細胞内タンパク質分解を制御する~

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2025-02-17 東京大学

ジストニア原因遺伝子の機能解明~DYT6ジストニア原因遺伝子THAP1は細胞内タンパク質分解を制御する~

東京大学大学院薬学系研究科の王研大学院生(研究当時)、王漪大学院生、濱崎純講師、村田茂穂教授らの研究グループは、神経疾患ジストニアの原因遺伝子THAP1が、細胞内のタンパク質分解システムを制御していることを明らかにしました。細胞内のタンパク質分解は、主にプロテアソームと呼ばれる複合体によって行われ、正常な細胞活動を維持するために重要です。
本研究では、THAP1がプロテアソームの中核的なサブユニットであるβ5(PSMB5)の発現を直接制御し、プロテアソームの組み立てと活性に重要な役割を果たすことを発見しました。THAP1の働きが低下すると、プロテアソームが正常に組み立てられず、タンパク質の分解能力が低下し、細胞内に不要なタンパク質が蓄積して細胞の機能が障害されることが確認されました。
この研究成果は、ジストニアの病態解明に新たな視点を提供し、今後の治療法開発に貢献することが期待されます。

論文情報

Yan Wang, Yi Wang, Tomohiro Iriki, Eiichi Hashimoto, Maki Inami, Sota Hashimoto, Ayako Watanabe, Hiroshi Takano, Ryo Motosugi, Shoshiro Hirayama, Hiroki Sugishita, Yukiko Gotoh, Ryoji Yao, Jun Hamazaki, Shigeo Murata*, “The DYT6 dystonia causative protein THAP1 is responsible for proteasome activity via PSMB5 transcriptional regulation,” Nature Communications: 2025年2月14日, doi:10.1038/s41467-025-56867-x.
論文へのリンク (掲載誌)

医療・健康
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