医学部附属病院において新型コロナウイルス感染後の肺障害に対する生体肺移植を行いました。(2021年4月7日)

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2021-04-08 京都大学

京都大学医学部附属病院では、新型コロナウイルス感染後の肺障害に対する生体肺移植を実施しました。新型コロナウイルス感染後の肺障害に対する肺移植手術は日本初であり、さらに生体肺移植としては世界初の手術となります。

本手術の実施に先駆けて、4月5日に関西地区の病院から患者の搬送が行われ、同院救急部、感染制御部協力のもと、滞りなく受け入れを実施しました。手術では、新型コロナウイルス感染後ECMO(体外式膜型人工肺)での治療を約3か月続けていた女性患者に対して、患者の親族の右肺の一部(息子)と左肺の一部(夫)をそれぞれ患者の右肺、左肺として移植しました。執刀医は、同院の伊達洋至 呼吸器外科教授、主治医は大角明宏 病院講師で、心臓血管外科、麻酔科、手術部、臨床工学技士など約30名のスタッフの協力のもと、手術を実施しました。4月8日現在、患者は集中治療室にて慎重に管理中で、ドナー二人の術後の経過は良好です。

新型コロナウイルス感染後の肺障害に対する肺移植は、中国や欧米で20~40例施行されていますが、いずれも脳死肺移植でした。今回、世界初となった生体肺移植が、新型コロナウイルス感染の後遺症として重篤な肺障害を起こした患者にとって、希望のある治療法となることが期待されます。

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