子宮頸部円錐切除後の頸管狭窄を予防するデバイスの開発

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2021-04-14 佐賀大学

【研究者】
橋口 真理子(佐賀大学医学部産科婦人科学講座・子宮頸がん予防医学講座 講師)
青木 茂久(佐賀大学医学部病因病態科学講座 准教授)
竹澤 俊明(農研機構 生物機能利用研究部門 生物素材開発研究領域 機能利用開発グループ グループ長/佐賀大学リージョナル・イノベーションセンター客員教授)

【研究成果の概要】
ヒトパピローマウイルスの蔓延とHPVワクチン接種の中断にて子宮頸癌の発症に関して近年、著しい若年化が進み、患者数、死亡率とも上昇傾向にあります。その結果、高度異形成や、上皮内癌の状態での子宮頸部の円錐切除術が施術されますが、①切除後の子宮頸部での高度狭窄、②頸管長の短縮による妊孕性の低下、②月経血の排出不全、等の合併症がしばしば引き起こされます。特に頸管が高度の狭窄を来した場合は子宮の全摘出が必要となります。現状では、患者さんの大多数は妊娠適齢期に該当するため、夫婦間の不妊への不安も高まるため、狭窄予防治療の開発は喫緊の課題にも拘らず、現在まで、その基本的な治療方法は開発されていませんでした。

我々は今までに高密度コラーゲン線維網の新素材である「コラーゲンビトリゲル」を用い、痛んだ臓器の再生を促進し、線維化を予防するデバイスを開発してきました。今回、我々は糸状アテロコラーゲンビトリゲルを子宮頸部円錐切除部へ留置することで、子宮頸部円錐切除手術後の子宮頸管狭窄を予防することを証明し、報告しました。私達が開発した「糸状アテロコラーゲンビトリゲルによる子宮頸部円錐切除後の頸管狭窄抑制治療」は、全く特殊な装置を必要とせず、残存頸管内にビトリゲルを挿入して留置するだけの独創的かつ簡単な手技であり、非常に安価に施術することが可能と考えられます。今後、世界中の医療施設での使用が期待されます。

【研究成果の公表媒体(論文や学会など)】
2021年4月3日公開

Tissue Engineering, Part A (Official journal of TERMIS)

TERMIS(Tissue Engineering and Regenerative Medicine International Society): 国際組織工学・再生医療学会

論文タイトル:Collagen vitrigel membrane-coated nylon line prevents stenosis after conization of the cervix uteri

【今後の展開】
本製品は使用に際し特殊な機器を必要とせず、取り扱いが容易で安価な糸状製品であり、一般的な医療施設への導入も極めて容易と考えられます。今後は、製薬企業等の協力を仰ぎ、可能な限り早期に臨床試験を開始する計画です。

【その他PRしたい特記事項】
本研究内容は、2020年に佐賀大学内に開設された農研機構・佐賀大学ビトリゲル連携研究室の研究成果です。

※ 「ビトリゲルⓇ」は、農研機構の登録商標です。

【本件に関する問い合わせ先】
橋口 真理子(佐賀大学医学部産科婦人科学講座・子宮頸がん予防医学講座 講師)
青木 茂久(佐賀大学医学部病因病態科学講座 准教授)
竹澤 俊明(農研機構 生物機能利用研究部門 生物素材開発研究領域 機能利用開発グループ グループ長/佐賀大学リージョナル・イノベーションセンター  客員教授)

【研究コンセプト】

【研究成果】

 

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