Dicer-2タンパク質は長い二本鎖RNAを連続的に切断する

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1分子イメージングでとらえた異常RNA切断のしくみ

2021-07-13 東京大学

ウイルスの一部は、自己の増殖のために二本鎖RNAを作り出します。これに対抗して、感染した細胞側もRNA干渉という機構を用いて、ウイルス由来の二本鎖RNAを異常なものと認識し、それを壊そうとします。このRNA干渉は、原始的な免疫機構としてはたらいているだけでなく、人工的に応用することによって、ねらった特定のRNAを壊して遺伝子の発現を抑える手法として、生命科学研究やRNA創薬に広く利用されています。
今回、東京大学定量生命科学研究所の永沼政広助教(研究当時)、泊幸秀教授、上海科技大学の多田隈尚史助理教授の研究チームは、1分子イメージング技術を用いて、昆虫において二本鎖RNAを切断するDicer-2がはたらく様子を直接観察することに世界で初めて成功しました。その結果、Dicer-2は、RNAの末端構造の違いやパートナータンパク質であるLoqs-PDの有無に関わらず、連続的に長い二本鎖RNAを切断することで、効率的な切断が達成されていることが明らかになりました。
本成果は、細胞がRNA干渉を介してウイルスなどに対抗するしくみの理解だけでなく、生命科学研究やRNA創薬の発展を促進することが期待されます。

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細胞遺伝子工学
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