AIによる肝炎ウィルス治療後の発癌リスクの定量化~患者毎の発癌リスクを基にした個別化診療に期待~

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2023-09-21 東京大学医学部附属病院

東京大学医学部附属病院 消化器内科の南達也 助教、検査部の佐藤雅哉 講師(消化器内科医)、建石良介 准教授、藤城光弘 教授、小池和彦 東京大学名誉教授らの研究グループは、C型肝炎ウィルス(HCV: Hepatitis C virus)駆除後の肝癌発症リスクを患者毎に定量化する人工知能(AI)モデルを開発し、診療で使用可能なwebアプリとして公開しました。

近年の治療技術の進歩により、肝癌の重要な原因ウィルスであるHCVは、ほぼ全患者において駆除が可能になりました。しかし、C型肝炎ウィルスの駆除後にも肝癌は発生し、肝炎ウィルス駆除後に肝癌を発症するリスクは患者毎に大きく異なります。肝癌発生のリスクは年齢、性別、BMI[Body mass index]といった患者背景や肝臓の状態などの様々な因子の影響を受けるため、患者毎の発癌リスクの見積もりが難しく、効率的なサーベイランスシステムの構築が喫緊の課題になっています。

本研究で開発されたAIモデルは、webアプリを通じて臨床現場で使用することができ、患者データを入力することで個々の患者の発癌リスクの出力が可能です。AIモデルを診療に活用することで、個々の患者の発癌リスクに応じた新たな個別化診療への貢献が期待されます。

なお、本研究成果は9月14日(現地時間)に学術誌「Journal of Hepatology」オンライン版にて発表されました。

※詳細は添付ファイルをご覧下さい。

医療・健康
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