2026-06-22 北海道大学
北海道大学とi-PRO株式会社の共同研究グループは、近赤外蛍光色素であるICG(インドシアニングリーン)と新規誘導体ICG-C9を組み合わせることで、血流とリンパ流をリアルタイムに同時可視化する技術を開発した。短波赤外蛍光イメージングは高い組織透過性と鮮明な画像取得が可能であり、近年注目されているが、複数の生体情報を同時取得できる蛍光色素や撮像技術の不足が課題だった。本研究では、異なる蛍光特性を持つICGとICG-C9を利用したマルチ蛍光撮像技術を構築し、非臨床試験において血流とリンパ流を明確に識別しながら同時観察できることを実証した。これにより、従来は別々に評価されていた循環系情報を同時に把握できるようになり、手術中の血管・リンパ管の位置確認や機能評価の精度向上が期待される。本成果は、短波赤外蛍光イメージングの医療応用を大きく前進させるものであり、将来的には低侵襲手術やがん手術、リンパ浮腫治療などにおける術中ナビゲーション技術の高度化に貢献すると期待される。

マルチ蛍光撮像カメラによる血流とリンパ流の同時可視化(イメージイラスト)
<関連情報>
新規長波長蛍光化合物ICG-C9を用いたデュアルコントラストイメージング
Dual-contrast imaging using the new long-wavelength fluorescent compound ICG-C9
発表者名 : 渡邊祐介
学会名: International Society for Fluorescence Guided Surgery(ISFGS)North American Meeting 2026

