2021-09

カイコ遺伝子発現データの拡張・公開~ 昆虫活用技術開発やデータ駆動型研究促進に期待~ 細胞遺伝子工学

カイコ遺伝子発現データの拡張・公開~ 昆虫活用技術開発やデータ駆動型研究促進に期待~

シルクタンパク質産生に重要な時期のカイコ幼虫においてどのような遺伝子が生体内のどこでどの程度働いているか(網羅的遺伝子発現)がわかるデータを作成・公開した。
バイオバンク横断検索システム第3版の公開~疾患特異的臨床情報の追加、データの拡充~ 細胞遺伝子工学

バイオバンク横断検索システム第3版の公開~疾患特異的臨床情報の追加、データの拡充~

わが国の主要なバイオバンクが保有する試料・情報を一括で検索できるバイオバンク横断検索システムをバージョンアップし、新たな検索項目として、疾患特異的臨床情報を追加し第3版を公開した。各バイオバンクが保管する試料・情報の対象を拡大し、総計約47万人からの約103万検体、約23万件の情報が一度に検索可能な世界最大のシステムになった。
胃酸を分泌するタンパク質を改造!?~輸送するイオンの数を人工的に変えることに成功~ 生物化学工学

胃酸を分泌するタンパク質を改造!?~輸送するイオンの数を人工的に変えることに成功~

胃酸の分泌を担う膜タンパク質である「胃プロトンポンプ」を人工的に改変することで、輸送するイオンの個数を変化させることに成功した。この成果によって、膜タンパク質が行うイオン認識機構の一端が明らかになった。
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マイクロRNAにおける2種類の化学修飾の直接同時検出に成功 細胞遺伝子工学

マイクロRNAにおける2種類の化学修飾の直接同時検出に成功

1分子量子シークエンサーを用いて、転移性大腸がんなどの難治性消化器がんのマーカーであるマイクロRNAで2種類の化学修飾を直接同時検出することに成功した。
植物で受精卵を活性化する機構の進化的起源を解明~雌雄の因子が出会って成長をスタートさせる~ 生物化学工学

植物で受精卵を活性化する機構の進化的起源を解明~雌雄の因子が出会って成長をスタートさせる~

植物において受精卵の発生を開始させる機構の進化的起源を解明した。コケ植物苔類のゼニゴケでは、卵細胞にあるKNOXという転写因子(遺伝子の発現を調節するタンパク質)が、精子由来のBELLという転写因子に助けられて核に移行し、受精卵の分裂を引き起こすことを突き止めた。
がん遺伝子パネル検査データの研究開発利活用が開始 医療・健康

がん遺伝子パネル検査データの研究開発利活用が開始

がんゲノム情報管理センター(C-CAT)が、がんゲノム医療で行われたがん遺伝子パネル検査の情報を研究・開発に利活用いただくための「利活用検索ポータル」の運用を開始した。厳正な審査の下、医療機関、学術機関、企業等の幅広い研究者が、C-CATの「利活用検索ポータル」に集積された遺伝子変化や診断・治療効果等の臨床経過に関する情報を研究開発に活用できる。
化学療法薬に対する薬剤耐性のメカニズムを解明 医療・健康

化学療法薬に対する薬剤耐性のメカニズムを解明

化学療法薬の一つであるペメトレキセドに耐性の悪性胸膜細胞株を樹立し、その薬剤耐性機構のメカニズムを明らかにした。ペメトレキセド耐性細胞では薬剤の標的酵素の過剰発現が誘導されており、遺伝子発現解析及びメタボローム解析により、薬剤耐性を誘導する原因遺伝子を同定した。
光合成を人為的に制御できるか 脂肪酸によって光合成活性が変化する仕組みを解明 生物化学工学

光合成を人為的に制御できるか 脂肪酸によって光合成活性が変化する仕組みを解明

微細藻類や植物の光合成活性を阻害してしまう物質として、微細藻類自体が産生する脂肪酸に含まれる多価不飽和脂肪酸が知られており、その阻害作用の分子メカニズムを解明した。遊離した多価不飽和脂肪酸が、光合成の場であるチラコイド膜にある主要なリン脂質であるホスファチジルグリセロールに特異的に取り込まれることで、光合成装置を不安定化して失活させることを明らかにした。
ニホングリのゲノムを解読 ~ゲノム構造から見えてくるバラ類植物の進化~ 生物化学工学

ニホングリのゲノムを解読 ~ゲノム構造から見えてくるバラ類植物の進化~

ニホングリはリンゴなどバラ目の木本植物とゲノム構造が類似していることがわかり、バラ類植物のゲノム進化の過程を考えるひとつの手がかりが得られた。
連続して生じる異常気象は樹木の衰退を加速させる 生物環境工学

連続して生じる異常気象は樹木の衰退を加速させる

世界自然遺産である小笠原諸島にて、種子の大量生産後、引き続いて起きた異常気象によって、樹木がどのように衰退・枯死していったのか、その生理過程を明らかにした。
多発性硬化症に対する血液浄化療法の作用機序解明と個別化医療への期待 医療・健康

多発性硬化症に対する血液浄化療法の作用機序解明と個別化医療への期待

血液浄化療法を実施したMS難治例31例の解析により、同治療によって症状の改善がみられる例の特徴として、血液リンパ球の一種でインターフェロンγ(IFN-γ)を産生する1型ヘルパーT細胞(Th1細胞)の割合が有意に増加していること、同細胞の測定がレスポンダーであるかどうかの予測に有用であることを明らかにした。Th1細胞割合やTh1 細胞のIFN-γ遺伝子(IFNG)発現量は、自己免疫疾患の発症に関わるB細胞集団(CD11c+ B 細胞)の割合に相関し、CD11c+ B 細胞は免疫グロブリンの産生能が高いことを明らかにした。
生体膜カルシウムイオン輸送の分子機構を解明~ATPによるタンパク質の輸送機構に新しい知見~ 生物化学工学

生体膜カルシウムイオン輸送の分子機構を解明~ATPによるタンパク質の輸送機構に新しい知見~

細胞内のカルシウムイオン輸送をつかさどるカルシウムイオンポンプによって、カルシウムイオンが小胞体へ放出される過程を計算機シミュ―レーションを用いて計算し、カルシウムイオン輸送の分子機構を明らかにした。
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