2021-09

生物工学一般

微小結晶からの高精度データ収集に最適な測定条件を提案

結晶に照射するX線の線量(吸収線量)をどの程度まで制限すれば高精度な解析ができるか、実験的な検証を試みた。大型放射光施設「SPring-8」で開発した「全自動データ収集システムZOO」を用いて、SWSX法という測定法により、タンパク質微小結晶をさまざまな条件で測定した。通常、吸収線量を5メガグレイ程度に制限すれば、効率良くかつ高精度なデータ収集が可能であることを示した。
医療・健康

大腸がんの肝転移による肝切除後の新たな標準治療を検証

大腸がんの肝臓への転移に対する肝臓切除後の術後補助化学療法について、切除単独療法よりも優れた治療法であるかどうかを検証した。術後補助化学療法を実施した場合、無病生存期間は延長されたが、全生存期間は延長されませんでした。
医療・健康

小児がんを対象としたニボルマブの医師主導治験結果を基に古典的ホジキンリンパ腫の小児用法・用量が国内初承認

小児がん患者を対象とした医師主導治験(第I相試験)の結果を基に、成人では承認済みの「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」に対するニボルマブ(オプジーボ®点滴静注)の小児用法・用量が日本で初めて承認された。
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医療・健康

非接触型センサーを用いた手指動作解析で頚髄症をスクリーニング

頚髄症の悪化に伴って手指の動きが悪くなることに着目し、その特徴を解析した。非接触型センサーを使って手指の動作データを記録して、機械学習により、疾患の有無を推定するプログラムを作成した。計1分程度の簡単な手指の運動をするだけで、専門医による既存の身体診察と同等以上の精度で頚髄症の可能性を検査できる。
細胞遺伝子工学

iPS細胞に多数のマイクロサテライト変異があることを発見

iPS細胞1)におけるマイクロサテライト(MS)2)変異に関する確度の高い情報を得ることに成功しました。
医療・健康

光電変換色素NK-5962の神経保護効果を発見!

岡山市の株式会社林原(NAGASEグループ)が製造する光電変換色素NK-5962は光電変換色素を結合したポリエチレン薄膜の人工網膜(光電変換色素薄膜型人工網膜OURePTM)の部材です。NK-5962の薬物体内動態を調べ、NK-5962の静脈注射によって効果を発揮する十分量の眼球内濃度が得られることが分かった。
生物工学一般

制御サブユニットによるイオンチャネル巨大複合体のモジュレーション機構を解明

神経細胞や心臓の電気活動に必須の役割を果たす電位依存性カリウムチャネル Kv4.2と2種類の制御サブユニット KChIP1、DPP6Sからなる巨大複合体の立体構造を明らかにした。KChIP1とDPP6SがKv4.2の電気生理学的特性を適切に調整する機構を初めて明らかにした。
医療・健康

悪性中皮腫に対する新しいα線標的アイソトープ治療薬候補を開発

中皮腫細胞に結合してα線を放出する標的アイソトープ治療薬候補アクチニウム225(225Ac)標識抗ポドプラニン抗体を、中皮腫モデルマウスに投与して、がんサイズの縮小効果と生存期間延長を確認した。
有機化学・薬学

合成アルカリゲネス菌リピドAの優れたアジュバント活性を証明

ヒトやマウスの腸管関連リンパ組織の内部に共生し、免疫活性化を行うアルカリゲネス菌の菌体成分であるリピドAの化学合成法を確立し、アジュバントとして用いた際の免疫系に対する作用を調べた。注射型ワクチンとしてだけでなく粘膜免疫の誘導が可能な経鼻型ワクチンにおいても、炎症などの副反応をほとんど起こさずにワクチン抗原に対する免疫応答を高めることができる効果が示されました。
医療・健康

ニカルジピン静注による急性期脳出血患者の血圧管理: 研究参加者個々情報の統合解析

国循の研究チームが中核的に参加した前向き観察研究SAMURAI-ICHと第Ⅲ相無作為化比較試験ATACH-2は、いずれも降圧薬ニカルジピンの持続静脈注射によって目標とする降圧範囲に正確に血圧値を調節して、脳出血患者の90日後臨床転帰を調べたもの。今回のIPD統合解析研究では、同じようにニカルジピンを用いて急性期脳出血治療を行い、一定の条件を満たす研究を、文献レビューによって集めた。
医療・健康

国際動脈硬化学会が策定した "重症"家族性高コレステロール血症 (=severe FH)は、 冠動脈ならびに脳・下肢動脈疾患発症の高リスク群であることを報告

国際動脈硬化学会が策定した"重症"家族性高コレステロール血症 (severe FH)は、冠動脈ならびに脳・下肢動脈疾患発症の高リスク群であることを報告した。
医療・健康

配偶者同士は生活も一緒、病気も一緒?~日本・オランダにおけるバイオバンクを利用した国際共同研究~

日本・オランダの一般地域住民の夫婦ペア総計約3万組を対象に生活習慣、医学検査値、疾病の類似性を検討した結果、さまざまな項目で配偶者同士の類似性が確認された。遺伝的に類似性が低く、生活習慣は類似性が高い夫婦間で多くの相関がみられたことから、生活習慣の重要性が示唆された。
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