2021-12

医療・健康

アジアに多い難治がん6がん種でアジア国際共同研究を実施

アジアでの発生頻度が高い6種類のがん(子宮頸がん、卵巣明細胞癌がん、卵巣がん、上咽頭がん、子宮体がん、トリプルネガティブ乳がん)に対して、血液による遺伝子解析および臨床情報を合わせたデータベースを構築・解析する国際共同研究を実施します。日本とアジア7か国、検査機器開発企業5社との協働により、それぞれのがん種に適した遺伝子パネル検査を用いて、アジアにおける研究開発のデータ基盤を構築します。
有機化学・薬学

C型肝炎の経口治療薬が肝がん治療後のがんの進行リスクを低下させることを明らかに

C型肝炎ウイルスの感染がある初期の肝がん患者に対して、がんの治療後に経口治療薬(DAA)治療によりC型肝炎ウイルスを排除することで、肝がん再発後の進行リスクを低下させることを初めて明らかにしました。さらに、肝がんの治療頻度、死亡リスクも低下させることを明らかにしました。DAA治療が肝がん治療後の患者にも有益性が高いことが示されました。
医療・健康

神経再生促進物質LOTUSの遺伝子導入により脊髄損傷に対するヒトiPS細胞由来神経幹細胞移植治療の効果を改善

神経の再生を促進するNogo受容体-1(NgR1)アンタゴニストLOTUSをヒトiPS細胞から樹立した神経幹/前駆細胞に遺伝子導入することで、脊髄損傷に対する移植細胞による運動機能回復効果が向上することを発見しました。
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有機化学・薬学

「リンパ球制御を可能としたヘテロ核酸の開発」~多発性硬化症など自己免疫疾患の治療に大きな進歩~

独自に開発した核酸医薬である「DNA/RNAヘテロ2本鎖核酸(HDO)」により、従来の核酸医薬では効率的な遺伝子制御が困難であったリンパ球の内在性遺伝子の制御を、ビタミンEを結合したヘテロ核酸(Toc(VE)-HDO)を用いることにより可能としました。多発性硬化症モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)マウスやマウス移植片対宿主病(GVHD)モデルにおいて、α4β1インテグリン(VLA-4)を標的としたヘテロ核酸(Toc(VE)-HDO)の投与により表現型の改善を認めました。また、従来のアンチセンス核酸と比較して、ヘテロ核酸はリンパ球への多様な送達メカニズムを有する特徴がわかりました。
医療・健康

神経抑制に役立つタンパク質の巧みな光応答メカニズムを解明

理論化学的手法と生化学的手法を用いて、光による神経抑制を可能にするタンパク質であるアニオンチャネルロドプシン(ACR)の反応メカニズムを明らかにしました。光照射に伴ってACRの内部で起こる陰イオンの透過と水素イオンの移動を、2つのアミノ酸残基を連携させるという巧みな方法により制御できることを示しました
医療・健康

滑膜肉腫に対する新しいα線標的アイソトープ治療薬候補で腫瘍消失

滑膜肉腫細胞に結合してα線を放出する標的アイソトープ治療薬候補アクチニウム225(225Ac)標識OTSA101を、滑膜肉腫モデルマウスに投与して、6割のマウスで腫瘍消失(完全奏効)が観察されました。
生物工学一般

非標識の細胞形態情報をAIで高速に判別し、目的細胞を分取する技術を開発

機械学習解析技術と高速形態計測技術を融合し、複数の細胞種が混ざった集団から、目的の細胞を非標識形態情報に基づいて、高速に判別・分取する技術を開発した。iPS細胞の生死などの状態、分化と未分化、がん化などの非標識判別および末梢血由来の白血球細胞主要5種の、非標識形態情報に基づいた判別を実証した。
有機化学・薬学

サルモネラ菌の休眠・薬剤耐性に関与するタンパク質の機能を解明

病原性細菌の一種であるサルモネラ菌(Salmonella Typhimurium)のパーシスター細胞の形成誘導に関与するTacTタンパク質が、特定のアミノアシルtRNA注1)をアセチル化修飾し、それによりタンパク質合成を阻害する分子機構を明らかにしました。
有機化学・薬学

光合成色素を使って近赤外蛍光タンパク質を明るくすることに成功

近赤外蛍光タンパク質iRFPの発色団として、今まで知られていたビリベルジンだけではなく、光合成色素として知られるフィコシアノビリンが使用できることを新たに発見しました。ビリベルジンよりもフィコシアノビリンを用いた方が、iRFPの蛍光が明るくなることがわかりました。ビリベルジンやフィコシアノビリンを代謝により合成することができない分裂酵母細胞においても、それらの色素の合成酵素を発現させることでiRFPの蛍光強度を増強させることに成功しました。
生物化学工学

骨格筋の分化に働く新たな染色体基盤構造体を解明

マウス(Mus musculus)の新規ヒストンH3mm18を含むヌクレオソーム構造をクライオ電子顕微鏡解析により世界で初めて解明しました。H3mm18が不安定で弛緩したヌクレオソームを形成すること、そしてH3mm18の発現が筋分化に重要な遺伝子の発現を制御することを明らかにしました。
生物工学一般

化石種を一挙に9種発見:クモヒトデが新たな環境指標生物となる可能性

棘皮動物の仲間であるクモヒトデ類の体を構成する数ミリの骨片の化石から種を同定し、インド-西太平洋地域で初めて、単一の地層における化石クモヒトデ相の解明に成功した。これまで国内では骨片化石の記録はほとんどなかったが、神奈川県三浦半島に分布する後期更新世の地層(横須賀層)より、一挙に9種が得られた。
細胞遺伝子工学

iPS細胞作製過程における初期化因子MYCLのタンパク質ドメインの機能解析

ヒトiPS細胞の作製過程における初期化因子MYCLの機能解析を行い、初期化に重要な領域(タンパク質ドメイン)を同定しそれらの機能を明らかにしました。
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