超加工食品の摂取量は年齢や喫煙状況によって異なるか? ~日本人成人における超加工食品の摂取量と個人的特性との関連~

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2023-03-10 東京大学

発表のポイント
◆超加工食品の摂取量と年齢、体格、喫煙状況などの個人的特性との関連を、日本人成人を対象とした食事記録のデータをもとに調査しました。
◆1 日の総エネルギー摂取量のうち、平均して 3~4 割程度を超加工食品からのエネルギー(カロリー)摂取量が占めていました。また、年齢が若い人や現在喫煙している人ほど、総エネルギー摂取量に対する超加工食品からのエネルギー摂取量の割合が大きいことがわかりました。
◆本研究は、全国規模の食事調査のデータを用いて、超加工食品の摂取量と個人的特性との関連を評価した日本で初めての研究です。本研究の成果は、日本において超加工食品の摂取に関する公衆栄養政策を決定する上での重要な資料になると考えられます。


超加工食品の例:ファストフード店のハンバーガー

発表概要
東京大学大学院医学系研究科社会予防疫学分野の篠崎奈々客員研究員、村上健太郎助教、佐々木敏教授らの研究グループは、日本人成人 2742 人から得られた 8 日間にわたる詳細な食事記録データをもとに、超加工食品の摂取量を調査し、年齢、体格、喫煙状況などの個人的特性との関連を調べました。
超加工食品は、複数の食材を工業的に配合して製造された、加工の程度が非常に高い食品であり、多く摂取することで食事の質が低下する可能性があります。また、超加工食品の摂取量は、体格指数(BMI)や年齢と関連することが諸外国の研究で示されています。しかし、日本人の超加工食品の摂取状況に関する栄養学研究はほとんどなく、超加工食品の摂取量や、その個人的特性との関連は十分に明らかになっていませんでした。
本研究において日本人成人の食事記録データから超加工食品の摂取量を推定したところ、超加工食品からのエネルギー(カロリー)摂取量は、平均して 1 日の総エネルギー摂取量の 3~4 割程度を占めていました。また、年齢が若い人や喫煙者ほど、総エネルギー摂取量に対して超加工食品が占める割合が大きいことがわかりました。本研究は、日本の全国規模の食事調査のデータを用いて、超加工食品の摂取量と個人的特性との関連性を評価した初めての研究であり、公衆栄養政策を決定する上での重要な資料になると考えられます。

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