卵巣がんに対する分子標的薬「ベバシズマブ」の効果を解析 投与終了後に悪化リスクが高まることを確認、最適な投与法を提案

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2023-08-03 京都大学

高松士朗 医学研究科特定助教、松村謙臣 近畿大学主任教授を中心とする研究グループは、卵巣がんの臨床試験データから、血管新生阻害剤「ベバシズマブ(商品名:アバスチン)」の効果が投与期間等によってどのように変化するかを解析しました。その結果、ベバシズマブの投与が終了すると悪化リスクが高まる「リバウンド効果」が見られることを確認し、それを元にベバシズマブの最適な投与方法を提案しました。

本研究成果は、2023年8月3日に、国際学術誌「JAMA Network Open」にオンライン掲載されました。

卵巣がんに対する分子標的薬「ベバシズマブ」の効果を解析 投与終了後に悪化リスクが高まることを確認、最適な投与法を提案
ベバシズマブ(商品名:アバスチン)

研究者のコメント

「最近、婦人科がんに対する薬物療法は分子標的薬の導入によって大きく変わってきました。ベバシズマブは分子標的薬の一種であり、がん細胞に栄養を供給する血管の新生を阻害することでがんの増大を防ぎますが、がん細胞を根絶するわけではありません。このように、薬剤の作用メカニズムを十分に理解し、その有用性と限界を認識することが、それぞれの患者さんにとって最適な薬物療法を選択することにつながります。」

詳しい研究内容について

卵巣がんに対する分子標的薬「ベバシズマブ」の効果を解析 投与終了後に悪化リスクが高まることを確認、最適な投与法を提案

有機化学・薬学
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