腎集合管のもとになる組織を大量に作製することに成功

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2020-08-03 京都大学

前伸一 iPS細胞研究所特定拠点助教、兩坂誠 同研究員、長船健二 同教授らの研究グループは、複数の分岐構造を形成する能力をもつ尿管芽組織(オルガノイド)をヒトiPS細胞から作製する方法を見出し、さらにその尿管芽オルガノイドの中の単一の細胞を増やしてから再度尿管芽オルガノイドを再生することと、その尿管芽オルガノイドを使って先天性腎疾患である多嚢胞性異形成腎のいくつかの症状を再現することに成功しました。

今回開発した手法は、尿管芽が分岐を繰り返すメカニズムや集合管に分化するメカニズムの解明、先天性腎疾患の疾患モデルの作製に貢献できると期待できます。

本研究成果は、2020年7月29日に、国際学術誌「Cell Reports」に掲載されました。

図:尿管芽オルガノイドから分化させた集合管様オルガノイド

書誌情報

【DOI】https://doi.org/10.1016/j.celrep.2020.107963

【KURENAIアクセスURL】http://hdl.handle.net/2433/253549

Shin-Ichi Mae, Makoto Ryosaka, Satoko Sakamoto, Kyoko Matsuse, Aya Nozaki, Maiko Igami, Ryotaro Kabai, Akira Watanabe, Kenji Osafune (2020). Expansion of Human iPSC-Derived Ureteric Bud Organoids with Repeated Branching Potential. Cell Reports, 32(4):107963.

京都新聞(7月29日 25面)、時事通信(7月29日)および日刊工業新聞(7月29日 29面)に掲載されました。

詳しい研究内容≫

医療・健康細胞遺伝子工学
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