ゲノム編集による内在性レトロウイルス排除~より安全なワクチン製造を目指して~

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2022-04-28 京都大学

宮沢孝幸 医生物学研究所 准教授、下出紗弓 広島大学助教、山本卓 同教授、佐久間哲史 広島大学准教授らの研究グループは、より安全なワクチン製造のために、動物が生まれながらにもっているレトロウイルス(内在性レトロウイルス〔endogenous retrovirus, ERV〕)が産生されないワクチン製造用株化細胞の樹立に成功しました。

ネコの腎臓由来株化細胞であるCRFK細胞は、動物用生ワクチンの製造に広く使用されていますが、感染性のERVが産生され、ワクチン製造で問題になっていました。今回我々は、国産ゲノム編集ツールであるPlatinum TALENを用いてネコで問題になっているERVのノックアウトに成功しました。本研究により樹立したノックアウト細胞はERV由来感染性粒子の混入がないワクチン製造に使用できることが期待されます。

本研究成果は、2022年4月27日に、国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。

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図:本研究の概要図
(上段)従来の生ワクチン製造方法。CRFK細胞を使用した生ワクチン製造では、ERV由来感染性粒子が生ワクチンに混入することがあり、接種された動物はERVに感染する危険性がありました。
(下段)本研究成果。ゲノム編集によりCRFK細胞のERVを排除し、ERV由来感染性粒子の混入がないワクチン製造が可能となりました。

詳しい研究内容≫

研究者情報
研究者名:宮沢 孝幸

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有機化学・薬学
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