2022-05-18 愛媛大学
このたび、愛媛大学と高知大学は、国際農林水産業研究センター及び宮崎大学と共同で、ブナ科の常緑高木であるハナガガシの遺伝的多様性を調べ、照葉樹林を代表する他の樹種には見られない、遺伝的に分化した複数の「地域集団」の存在を明らかにしました。これにより現在は四国及び九州の数カ所の照葉樹林と神社の森(社叢)でしか見ることのできない希少種であるハナガガシの保全には、集団に特有の遺伝的背景を崩さないような配慮が必要であることが判明しました。なお、本研究の成果は、2022年4月7日(木)に学術誌Forestsで公表されました。
ハナガガシの枝葉
掲載誌:Forests
DOI:10.3390/f13040579
題名:Genetic Diversity and Structure of Quercus hondae, a Rare Evergreen Oak Species in Southwestern Japan
(和訳)西南日本に分布する常緑性カシ類の希少種ハナガガシの遺伝的多様性と遺伝構造
著者:上谷浩一、小笠原実里、田中憲蔵、村本康治、荒木卓哉、市栄智明
責任者:上谷浩一(愛媛大学)、市栄智明(高知大学)
本件に関する問い合わせ先
愛媛大学大学院農学研究科 生物環境学科 森林資源学コース
教授 上谷 浩一