脳内での新しいタンパク質集積機構を解明~記憶形成は水と油の関係から~

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2021-04-30 京都大学

林康紀 医学研究科教授、細川智永 同特定研究員(現・名古屋大学講師)、劉品吾 同博士課程学生らの研究グループは、学習時の刺激により脳内のタンパク質が集合体を形成することを明らかにしました。

私たち人類は知識や技術を記憶することで文明を築き、大切な人の顔や出来事を記憶することで日常を過ごしています。記憶とは見たものや食べたものといった一時的な情報を脳内に保存する脳機能ですが、体外の分子が直接脳内に入ってきて保存されるわけではなく、脳内の分子が何らかの変化をすると考えられています。しかしそれがどのような変化かはわかっておらず、体内の分子は常に別の分子と入れ替わっているため、記憶を一生涯保つこともできるのは不思議でした。

本研究によって、脳細胞の中は水で満たされていますが、この集合体はあたかも水に浮かぶ油のように細胞内の水から自発的に分離し集合していることがわかりました。こうして分子たち自身が自分の居場所を記憶することで分子の入れ替わりを可能にし、私たちは記憶を一生涯保つことができるのです。この新発見の機構を応用することで、アルツハイマー病などの治療が可能になることが期待されます。

本研究成果は、2021年4月30日に、国際学術誌「Nature Neuroscience」のオンライン版に掲載されました。

脳内での新しいタンパク質集積機構を解明~記憶形成は水と油の関係から~
図:本研究の概要図

詳しい研究内容≫

研究者情報
研究者名:林康紀
研究者名:細川智永

生物化学工学
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