重粒子線治療ビームを可視化する独自技術を活用し頭頸部がん患者の臨床試験を開始 ~電子制動放射線を用いた世界初の技術により、治療効果の更なる向上に貢献~

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2026-05-20 量子科学技術研究開発機構,群馬大学

QSTと群馬大学の研究グループは、重粒子線治療中のビーム到達位置をリアルタイムに可視化する世界初の臨床試験を開始した。重粒子線が体内を通過する際に発生する極めて微弱な電子制動放射線(SEB)を、高感度イメージング技術「SEBカメラ」で検出することで、体内のビーム軌跡を画像化する。従来の重粒子線治療では、照射中に実際のビーム到達位置を確認する手段がなかったが、本技術により治療中の照射状態をリアルタイムで把握できる可能性が示された。研究グループは頭頸部ファントム実験で、ビームエネルギー変化に応じた到達位置をセンチメートル精度で可視化することに成功し、2026年3月から群馬大学重粒子線医学研究センターで頭頸部がん患者を対象とした臨床試験を開始した。今後、画像分解能やリアルタイム性能の向上を進めることで、重粒子線治療の高精度化と患者QOL向上への貢献が期待される。

重粒子線治療ビームを可視化する独自技術を活用し頭頸部がん患者の臨床試験を開始 ~電子制動放射線を用いた世界初の技術により、治療効果の更なる向上に貢献~
図1.人体の頭頸部を模した模型(ファントム)を用いた頭頸部がんを対象とした SEBカメラ臨床試験のイメージ。
実患者の側面にSEBカメラを設置し、治療ビームを照射しながら、カメラでビーム体内の軌跡を可視化する。

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医療・健康
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