カマドウマは満月の夜に水に飛び込むのか―寄生虫による夜の宿主操作の一端を解明―

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2026-09-25 京都大学

京都大学の研究グループは、寄生虫であるハリガネムシが夜行性の宿主カマドウマを水中へ誘導する行動操作の仕組みを野外調査した。ハリガネムシは宿主である陸生昆虫を水へ飛び込ませ、宿主から脱出して水中で繁殖する。昼行性のカマキリでは水面からの水平偏光が水への誘引に関係することが知られているため、研究チームは夜行性のカマドウマでは月明かり、すなわち月齢によって水へ入る頻度が変化すると予測した。しかし野外観察の結果、カマドウマが水に入るのは主に夜間であるものの、満月と新月で頻度に差はなかった。このことから、夜行性宿主では水面反射光だけに依存しない別の宿主操作機構が存在する可能性が示された。研究は寄生虫の「延長された表現型」と宿主操作の多様性を理解する手掛かりとなる。

カマドウマは満月の夜に水に飛び込むのか―寄生虫による夜の宿主操作の一端を解明―
本研究で観察された事象
(a)調査地に生息するハリガネムシ。(b) 河川に飛び込もうとしているカマドウマ。(c)概念図。写真a:朝倉日向子撮影。b:Chelsea Wood撮影。概念図c:朝倉日向子作成。

<関連情報>

ハリガネムシによる夜間の宿主操作は月周期と同期しない
Nocturnal host manipulation by nematomorphs is not synchronized with the lunar cycle

Hinako Asakura, Takuya Sato
Ecology  Published: 10 September 2026
DOI:https://doi.org/10.1002/ecy.70475

生物工学一般
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