2021-03

医療・健康

語学留学の脳科学的効用~外国語の習得によって言語野や感覚野の脳活動に変化~

短期間の語学留学中に脳機能の顕著な変化が生じることを初めて明らかにした。MRI装置を用いて脳活動を計測した結果、脳の言語野に加えて視覚野において活動が減少したが、聴覚野では逆に活動が増加した。言語習得で単に脳が活性化するのではなく、脳機能に変化が生じていることを示すもの。
有機化学・薬学

抗がん剤抵抗性の新規メカニズムの解明 ~薬剤抵抗性がん細胞は抗がん剤により増殖する~

蛍光顕微鏡を用いたライブセルイメージングによって、キナーゼ阻害薬がc-Srcに結合するとc-Srcの分子構造が不活性型から活性型へ変化することを見い出した。治療抵抗性変異をもつc-Srcに対しキナーゼ阻害薬は効果を失うだけでなく、キナーゼ阻害薬がかえって変異体c-Srcを活性化し、がん細胞の増殖を促進することを明らかにした。
生物化学工学

裏しかない葉が平たくなるための座標が判明~オーキシンを手がかりに葉を平たくする~

単面葉では植物ホルモンの一つオーキシンが特定の場所で強くはたらくことで、それが位置決めの座標になっていることが示された。
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医療・健康

大脳皮質形成異常症の1つである「多小脳回」(病的に小さい脳回が多発する病気)の新たな原因遺伝子ATP1A3を同定

「多小脳回」を呈する124人の患者さんの全エクソーム解析を行い、8人の患者さん(検出頻度6.5%)で、ATP1A3遺伝子の突然変異を同定した。
医療・健康

ウェブ上での簡単なテストで、アルツハイマー病の前駆状態に該当する可能性を予測するアルゴリズムを開発

ウェブ上での簡単なテストにより、アルツハイマー病の前駆状態(プレクリニカル期)に該当する可能性を予測するアルゴリズムを開発した。
有機化学・薬学

胎児のNUDT15遺伝子型によって、母親が服薬するチオプリンが胎生死を引き起こす可能性をマウスモデルで解明

母親が服用するチオプリンが、胎児のNUDT15遺伝子型によっては胎生致死を引き起こす可能性があることを、マウスモデルを用いて解明した。
医療・健康

ヒト胃からのヘリコバクター・スイスの培養に成功~ヒト胃における病原細菌であることを証明~

胃疾患患者からのヘリコバクター・スイスを人工培地で分離培養することに初めて成功した。マウス感染実験により胃での病態発症を確認し、病態組織から菌の再分離にも成功したことから、ヘリコバクター・スイスがヒト胃における病原細菌であることが証明された。
有機化学・薬学

新たな除草剤候補化合物クマモナミドを発見

放線菌に由来する天然化合物クマモナミドを発見し、全合成法を確立してさまざまな誘導体を合成し、強力な除草活性を持つ化合物KANDを開発した。クマモナミドおよびKANDは植物細胞に必要な細胞内構造物である微小管を壊す活性を持ち、既知の除草剤とは異なる作用機序を持つことを発見した。
医療・健康

切除不能な胸腺がんで初めての治療薬承認~ 医師主導治験でアンメット・メディカル・ニーズに対応~

国立がん研究センター中央病院が主導し、全国8施設で実施された医師主導治験の結果により、世界でも初めてとなる、切除不能な胸腺がんに対する治療薬が日本で承認された。胸腺がんの発症は10万人当たり0.15人で、切除不能な胸腺がんの予後は不良であり、治療薬の研究開発が望まれる「難治性希少がん」です。
医療・健康

パーキンソン病治療薬の長期服用で生じる副作用のメカニズムを解明

パーキンソン病モデルマウスに長期間L-ドーパを投与することで、ジスキネジアが生じた。ジスキネジアモデルマウスでは、大脳基底核の出力部において、大脳皮質由来の抑制が増強し、遅い興奮が減少していることが分かった。
有機化学・薬学

バブルを模倣した基板で乳酸菌を生きたまま大面積捕集できる原理を世界で初めて発見

光発熱集合の際に発生する気泡と同程度の大きさである直径100マイクロメートルのビーズ(擬似気泡)の上部を白金でコーティングしたバブル模倣基板にレーザーを照射することで、レーザーの出力を高めても乳酸菌を生きたまま(95パーセント以上の高生存率を保持)かつ遠隔的に高密度で集積できる新原理を発見した。
生物化学工学

細胞間の情報伝達に関わる細胞外微粒子の新たな形成機構を解明

老化やがんなどの生体情報の伝達を担うことで注目されている「細胞外小胞」という脂質膜の微粒子について、細胞表面で突起した生体膜がちぎれて生み出されるという新たな機構を明らかにした。
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