日本医療研究開発機構

医療・健康

小児肝がん(肝芽腫)の発生機序を解明

日本小児肝癌スタディグループで行ってきた全国多施設共同臨床試験JPLT-2試験に登録され治療された小児肝腫瘍のうち同意を得て治療開始する前の検体163例を用いて、がん組織の遺伝子全体の変異や変化を検索した。肝芽腫(HB)には性質が異なるいくつかのサブグループが存在する。乳幼児に多くみられる典型的な肝芽腫(HB)では、腸管上皮の幹細胞で重要な転写因子であるASCL2の遺伝子発現が脱メチル化によって亢進している。肝芽腫(HB)症例の予後予測に有用である新しいメチル化マーカーを見出した。
医療・健康

世界初自閉スペクトラム症モデルマーモセットの開発に成功~治療薬開発のイノベーションに期待~

自閉スペクトラム症(自閉症)モデルマーモセットの開発に成功した。さらに、ヒトでは幼児期にあたる若い自閉症モデルマーモセットの詳細な解析から、ヒト自閉症の子どもの脳回路が不安定で、そのため学習した行動様式の定着が困難である可能性を示した。
医療・健康

脳梗塞に対するAIMの新しい治療効果の発見

脳梗塞発症に伴い、健常時ほとんど存在しない脳内のapoptosis inhibitor of macrophage(AIM)の発現が急速に高まることを発見した。AIMは、マウス脳内の梗塞巣において、壊死した神経細胞や、死細胞から放出され炎症を引き起こすdamage associated molecular patterns(DAMPs)に結合し、それらの除去・不活化を促進することによって、脳梗塞発症後の生存率や神経症状を改善することを見出した。
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有機化学・薬学

C型肝炎ウイルスを抑制する新たな脂質代謝の仕組みを発見

肝細胞の脂質代謝プロファイルを詳細に解析し、フェロト―シスと呼ばれる、鉄依存的な脂質過酸化を促進することで細胞死を誘導する経路を介して、脂肪酸代謝がC型肝炎ウイルス複製を抑制するという新たな仕組みを明らかにした。
有機化学・薬学

新型コロナウイルスの増殖を抑える核酸代謝拮抗薬の発見

コロナウイルスやフラビウイルス等、広域的抗ウイルス薬としての期待 2021-09-14 北海道大学,日本医療研究開発機構 ポイント 北大創薬センターの核酸化合物ライブラリーを用いたスクリーニングと最適化研究を実施。 新型コロナウイルスを含む...
生物化学工学

抗菌ペプチドは細菌の細胞内にどのように取り込まれるのか?~細菌の膜輸送体SbmAの立体構造の解明~

細菌の膜輸送体タンパク質SbmAの精密立体構造を解明した。
医療・健康

神経変性疾患における相分離制御破綻の機序解明~ALSなどの神経難病の病態解明に光~

筋萎縮性側索硬化症(ALS)や前頭側頭型認知症(FTD)などの神経疾患では、生物学的相分離制御の異常がおこることが報告されている。C9orf72遺伝子の非翻訳領域リピート異常伸長が原因のALSやFTDにおいて産生される毒性ペプチドが、相分離制御因子の機能を阻害する分子メカニズムを明らかにした。
医療・健康

C型肝炎で起こる腸内環境の乱れの原因を解明

C型肝炎で起こる腸内環境の乱れをより詳細に調べるため、代謝物の一種・便中胆汁酸のバランスを解析し、その特徴を調べた。
有機化学・薬学

たった1回の投薬で効く体内触媒戦法~細胞毒性ペプチドを金属触媒でがん細胞に貼り付ける~

遷移金属触媒を用いて、マウス体内のがん細胞表面に「細胞毒性ペプチド」を貼り付けることにより、腫瘍の成長を抑制し延命させることに成功した。
医療・健康

ビタミンB6欠乏はノルアドレナリン神経系の機能亢進を生じ、統合失調症様行動異常を惹起する

一部の統合失調症患者で認められるビタミンB6の欠乏は、脳内ノルアドレナリン神経系の機能亢進を引き起こし、統合失調症様行動障害を惹起することを明らかにした。
医療・健康

終末糖化産物は統合失調症における認知機能障害のうち処理速度の低下と関連する

統合失調症における認知機能障害のうち処理速度の低下と終末糖化産物(AGEs)が関連することを明らかにした。
医療・健康

多くの施設で集めた複数疾患の脳画像ビッグデータを一般公開

多施設にて統一の撮像プロトコルで撮像した複数精神疾患のfMRIータおよび、旅行被験者データを合わせてデータベース化し、オンラインプラットフォーム上で公開した。
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