科学技術振興機構

医療・健康

SARS-CoV-2ミュー株(B.1.621系統)は ワクチン接種者が保有する中和抗体に対して極めて高い抵抗性を示す

新型コロナウイルスの「注目すべき変異株」の1つである「ミュー株(B.1.621系統)」が、新型コロナウイルスに感染した人、および、ワクチンを接種した人の血清に含まれる中和抗体に対して、極めて高い抵抗性を示すことを明らかにしました。
医療・健康

肝臓由来の細胞外小胞の抗炎症機能を発見 ~急性肝障害の治療法に新たな道~

ヒト幹細胞由来の細胞外小胞が急性肝障害に対して組織保護的に働くことを発見しました。
医療・健康

パーキンソン病では前認知症段階で血中リンパ球が低下 ~先制治療・病態解明の鍵~

パーキンソン病では、病気の進行に伴い認知症を合併することがありますが、認知症を発症する患者の特徴はいまだ十分には分かっていません。国際多施設共同観察研究のデータを用いて、APOE4アレルを持つパーキンソン病患者においてのみ、診断時の血中のリンパ球の減少がその後の経時的な認知機能の低下を的確に予測することを発見した。
ad
有機化学・薬学

HIVは宿主(ヒト)のRNA修飾を悪用して感染・増殖する ~新しい戦略の抗ウイルス薬の開発に期待~

ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)がヒト細胞で感染/複製する際に、ヒトのトランスファーRNA(tRNA)の修飾を利用する2つの仕組みを解明した。1つ目は、HIV-1のゲノム複製時の役割としてヒトのリジンtRNAの58塩基目と54塩基目のメチル化修飾が、HIV-1ゲノム複製に必要な逆転写の適切な位置での停止に重要であること。2つ目は、HIV-1たんぱく質とウイルス粒子の合成においても、tRNA 58塩基目のメチル化機構が重要であることを発見した。
有機化学・薬学

ダチョウ抗体を担持させた不織布マスクを用いて 口鼻からの新型コロナウイルスの可視化に成功

ダチョウ抗体を担持した口元フィルター入りの不織布マスク(以下「ダチョウ抗体担持マスク」という。)を用いることにより、呼気からのSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)の可視化が、蛍光抗体法で肉眼でも可能であることを見いだした。
細胞遺伝子工学

マイクロRNAにおける2種類の化学修飾の直接同時検出に成功

1分子量子シークエンサーを用いて、転移性大腸がんなどの難治性消化器がんのマーカーであるマイクロRNAで2種類の化学修飾を直接同時検出することに成功した。
生物化学工学

光合成を人為的に制御できるか 脂肪酸によって光合成活性が変化する仕組みを解明

微細藻類や植物の光合成活性を阻害してしまう物質として、微細藻類自体が産生する脂肪酸に含まれる多価不飽和脂肪酸が知られており、その阻害作用の分子メカニズムを解明した。遊離した多価不飽和脂肪酸が、光合成の場であるチラコイド膜にある主要なリン脂質であるホスファチジルグリセロールに特異的に取り込まれることで、光合成装置を不安定化して失活させることを明らかにした。
医療・健康

非接触型センサーを用いた手指動作解析で頚髄症をスクリーニング

頚髄症の悪化に伴って手指の動きが悪くなることに着目し、その特徴を解析した。非接触型センサーを使って手指の動作データを記録して、機械学習により、疾患の有無を推定するプログラムを作成した。計1分程度の簡単な手指の運動をするだけで、専門医による既存の身体診察と同等以上の精度で頚髄症の可能性を検査できる。
有機化学・薬学

シングルセルマルチオミクスデータから 有用な知見を抽出する人工知能技術を開発

ディープラーニングの一種である深層生成モデルを用いて、シングルセルマルチオミクスデータにおける複数モダリティの情報を圧縮・統合する人工知能技術scMMを開発した。シングルセルマルチオミクスデータのモダリティ間の関係性を自動で学習し、モダリティをまたいだ情報の変換による欠損モダリティの補完に成功した。
有機化学・薬学

細胞外小胞の新しい捕捉方法を開発~ナノワイヤによって捕捉する細胞外小胞を、がん診断の新しい指標へ~

細胞外小胞(EV)の新しい捕捉方法を開発し、当該方法で捕捉するEVのmiRNA(マイクロRNA)や膜たんぱく質の発現量が、がん診断の新しい指標として利用可能であることを発見した。
生物工学一般

細胞用電動ナノ注射器「電気浸透流ナノポンプ」を開発 ~細胞治療に向けた新たな細胞内物質導入機器~

導電性高分子で被覆された金属製ナノチューブシートを開発し、電気をかけることで電気浸透流が発生し、細胞膜を通過する物質の輸送速度を促進させることを発見した。この電気浸透流現象を利用することで、安全かつ効率良く細胞内に物質を導入できることを確認した。
医療・健康

老化した細胞が炎症を引き起こすしくみを解明 ~非翻訳RNAが炎症関連遺伝子のスイッチをオンにする~

老化した細胞では、正常な細胞には見られない非翻訳RNA(サテライトII RNA)が高発現し、炎症に関わる遺伝子のスイッチをオンにすることを発見した。大腸がん患者の組織では、がん細胞や周囲の細胞でサテライトII RNAの発現が高いことを見つけた。
ad
タイトルとURLをコピーしました