遺伝性血管炎の発症の仕組みを解明~ADA2欠損症における炎症経路の同定~

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20201-02-22 京都大学

仁平寛士 医学研究科医員、井澤和司 同助教、八角高裕 同准教授、西小森隆太 久留米大学教授らの研究グループは、本邦におけるADA2欠損症8人の臨床像を明らかにしました。8人中5人において血管炎によると考えられる脳梗塞もしくは脳出血を認めること、8人全員において抗TNF製剤を用いることで炎症のコントロールが可能になっていることなどがわかりました。また、ADA2欠損症患者の血液を用いてRNAと蛋白の発現解析を行い、これまで報告されていたⅠ型インターフェロン(IFN)であるIFN-α/βよりも、むしろⅡ型IFNであるIFN-γと、サイトカインシグナル伝達の重要な転写因子であるSTAT1の過剰活性化が特徴的に認められる事を明らかにしました。

ADA2欠損症は、ADA2遺伝子の変異によっておこる自己炎症性疾患です。中型~小型動脈で血管炎を生じ、幼少期から反復する発熱、脳梗塞・脳出血、発疹などの症状を伴います。本邦におけるADA2欠損症の臨床像はこれまで明らかになっていませんでした。また、病態の詳細な分子機序も不明でした。

本結果は、ADA2欠損症のみならず、非遺伝性の血管炎症候群の病態解明の糸口となる事も期待されます。

本研究成果は、2021年1月30日に、国際学術誌「The Journal of Allergy and Clinical Immunology」に掲載されました。

本研究の概要図
図:本研究の概要図

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研究者情報
研究者名:井澤和司
研究者名:八角高裕

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