「巧み」な運動をつくりだす神経メカニズムの解明

ad
ad

運動のエラーを素早く修正する前頭-頭頂神経メカニズム

2021-02-26 京都大学

武井智彦 白眉センター特定准教授、Stephen G Lomber McGill大学教授、Douglas J Cook Queen’s大学准教授、Stephen H Scott 同教授らの研究グループは、素早く運動のエラーを修正する神経メカニズムを解明しました。

普段私たちが何気なく行っている動作であっても、環境や身体の状態の違いによって実は毎回少しずつ運動の誤差(エラー)が生じてしまいます。そのため目的通りに動作を行うためには運動中に素早くそのエラーを修正する必要があります。

本研究では、運動中の素早い運動修正を可能にする脳内メカニズムを明らかにするために、運動課題を行っているサルの大脳皮質を局所的に不活性化して、それによって生じる運動の障害を計算モデルによって再現する研究を行いました。その結果、これまでの定説とは違い、素早い運動修正にこれまで考えられていた以上に広範囲の脳領域(前頭-頭頂皮質)が関与していることを発見しました。この結果は、様々な運動障害の神経メカニズムを明らかにするのに役立つと期待されます。

本研究成果は、2021年2月16日に、国際学術雑誌「Current Biology」のオンライン版に掲載されました。

本研究のイメージ図
図:普段当たり前のように行っている動作も素早い修正が必要

詳しい研究内容≫

研究者情報
研究者名:武井智彦

書誌情報
【DOI】 https://doi.org/10.1016/j.cub.2021.01.049

Tomohiko Takei, Stephen G. Lomber, Douglas J. Cook, Stephen H. Scott (2021). Transient deactivation of dorsal premotor cortex or parietal area 5 impairs feedback control of the limb in macaques. Current Biology.

ad

医療・健康
ad
ad
Follow
ad
タイトルとURLをコピーしました