ナッツアレルギー重症例も「治る」を目標にできる 超低用量・緩徐増量法による家庭での経口免疫療法を検証~アナフィラキシー経験があっても安全に日常生活を送るための新戦略~

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2026-05-11 成育医療研究センター

国立成育医療研究センターの研究グループは、クルミおよびカシューナッツアレルギー児に対し、「超低用量・緩徐増量法」を用いた家庭での経口免疫療法(OIT)の有効性と安全性を検証した。対象は4~18歳の33名で、約半数がアナフィラキシー既往を持つ重症例だった。治療ではナッツ蛋白0.45mgという極微量から開始し、症状が出ない範囲で極めてゆっくり摂取量を増加させた。その結果、全例が加工食品や微量混入を気にせず生活できる「実用的な耐性」を獲得し、800日超の治療期間中にアドレナリン投与や緊急受診を要する重篤な副反応は発生しなかった。さらに、原因抗原に対するIgE抗体価低下も確認され、免疫学的改善が示唆された。研究は、「ナッツアレルギーは一生治らない」という従来概念を転換し、安全に日常生活を送るための新たな治療戦略を提示する成果として注目される。

ナッツアレルギー重症例も「治る」を目標にできる 超低用量・緩徐増量法による家庭での経口免疫療法を検証~アナフィラキシー経験があっても安全に日常生活を送るための新戦略~
【図1:今回の研究結果まとめ】

<関連情報>

クルミとカシューナッツアレルギーに対する低用量・緩徐増量型の在宅持続型経口免疫療法:症例報告シリーズ
Low-Dose, Slow-Escalation Home-Based and Sustainable Oral Immunotherapy for Walnut and Cashew Allergy: A Retrospective Case Series

Kouhei Hagino, Kiwako Yamamoto-Hanada, Chisato Jimbo, Tomoki Yaguchi, Daisuke Harama, Marei Omori, Daichi Suzuki, Kotaro Umezawa, Sayaka Hamaguchi, Fumi Ishikawa …
Clinical & Experimental Allergy  Published: 19 April 2026
DOI:https://doi.org/10.1111/cea.70319

医療・健康
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