モグラ科の新種をベトナム最高峰で発見~地表性モグラ類ミミヒミズの進化に迫る~

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2023-08-29 京都大学

本川雅治 総合博物館教授、岡部晋也 同研究員、Hai Tuan Bui ベトナム科学技術アカデミー研究員、Linh Tu Hoang Le 同学生、Ngan Thi Nguyen 同学生らの研究グループは、ベトナムからモグラ科ミミヒミズ属の新種を発見しました。この哺乳類の新種は、ベトナム最高峰ファンシーパン山から見つかり、これまでに中国から知られる近縁種とは異なる形態的特徴をもち、遺伝的にも分化していることから、新種 Uropsilus fansipanensis(ファンシーパンミミヒミズ)として記載されました。この新種は、ベトナムから初めて見つかった世界で9番目のミミヒミズ亜科の一種です。山岳地域にのみ分布するミミヒミズ類では、新種が100年近く発見されてこなかった一方、2013年と2021年に相次いで中国から新種が報告され、その種多様性が注目を集めています。今回のファンシーパンミミヒミズの発見はベトナムの山岳地域の高い生物多様性を示すとともに、さらなる新種や隠蔽種の存在を示唆するものです。

本研究成果は、2023年8月28日に、国際学術誌「Zootaxa」にオンライン掲載されました。

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研究者のコメント

「高い標高域の山岳地域にのみ分布するミミヒミズ属は中国西南部からミャンマーに固有と考えられてきたため、ベトナム最高峰からの発見はミミヒミズ属に限らない生物地理学的にも大きな発見です。今後もベトナムとの共同研究を継続し、標高域に着目したフィールドワークと、種多様性の実態解明につなげていきたいです。 」(本川雅治)

詳しい研究内容について

モグラ科の新種をベトナム最高峰で発見―地表性モグラ類ミミヒミズの進化に迫る―

研究者情報

研究者名:本川 雅治
研究者名:岡部 晋也

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生物化学工学
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